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2010年8月

2010年8月28日 (土)

進捗ってなに?

相変わらずマイクロソフト製品への文句ばかりで恐縮です。(そういえば「恐縮です」で有名な芸能レポーターの梨本氏が亡くなられたとのこと、ご冥福をお祈りしたい)

お預かりしたNECデスクトップの症状は「パソコンの動作が極端に遅い」とのこと。
ゲームソフトがいくつもインストールされているようで、ネットゲーム系のソフトの場合プロテクトのためにインストールされるソフトがウィルス駆除ソフトと干渉することがあり、今回の原因もウイルスバスター2009を再インストールすることで現実的な動作スピードになった。
それはいいのだが、こういう場合原因究明のために複数のウィルス検査ソフトでウィルス検索を行なうことが多い。今回はWindows Updateが不完全だったためWindows Updateを手動で実行し、通常はWindows Update中に実行される「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」を手動でダウンロードし「完全スキャン」というのを実行した。大概こういうチェックは数時間かかるのが一般的なので、帰宅する前に実行を開始して翌日出社した時に結果が分かるようにするのだが、出社してみて呆れた。9時間近く実行しているのにまだ終わってない。しかも処理済ファイルの個数がハードディスク内のファイルの数の8倍ぐらいある。ファイル数については、表示されているファイル名を見るとcabファイル内のファイルのようで、それはそれでOKなのだが、とにかく9時間はかかりすぎである。それよりなにより、画面に表示されているプログレスバーは「振り切っている」。これじゃいつまでチェックを続けるのか、さっぱり分からない。1時間ほど別の作業をしたあと見ると終了しウィルスは存在しないことが表示された。
ちなみにお預かりしたパソコンより古くスペックの低い別パソコンでウィルスバスター2010で検索すると(ウィルスバスターではデフォルトで圧縮ファイルの内部も検査するようになっている)3時間程度で検索は終了している。

ここで問題としたいのは、マイクロソフトにとって「進捗」とは何か、ということ。
プログレスバーというのはProgress Bar、つまり進捗を可視化するためのWindowsのオブジェクトのひとつである。左端を0%、右端を100%とする棒グラフであり、作業の進捗と共に棒グラフが伸びていき100%になったと同時に「作業完了」表示に変わる、そういうもので「あった」。すくなくともNTまでは。
今のプログレスバーは全く体を為していない。棒グラフが右まで伸びたと思ったら今度は短くなっていく、棒グラフではなくブロックがバーの領域内で左右に移動する、など、進捗を表示する機能はなくなり、そのソフトが活動していることの表示にしかなっていない。いわゆる「子供だまし」のお遊びだ。だから100%を超えることにも全く無頓着なのだ。
しかし使っている側はたまったもんじゃない。「この作業が終わったら今日は帰るぞ」と思って開始したらいつまでたっても終わらず終電を逃した経験は私自身サラリーマン時代にも何回もある。「これが終わったら作業完了ですからもう少しお待ちください」と上司や顧客に言ったのはいいがそれが全然終わらず上司からは怒鳴られ顧客からは呆れられる。日本のサラリーマンは働きすぎだとか残業が多いとか言われるが、パソコンがらみで言わせてもらえば、プログレスバーが正しく機能し、所要時間の見積が大きく狂わないなら、「この作業が終わるまでの間別のことをしていよう」となるのだが、終わるまでの間そのパソコンを眺め続ける必要があるというのは、苦痛でしかない。ましてそこがボトルネックになっている場合、その作業が終わるまで次の作業が始められないため、その作業の遅延が全ての工程を台無しにする。それにより残業が増え、会社は残業カットを通告し、サービス残業が蔓延し、過労死・欝がIT産業に蔓延する、・・・というのは冗談とは言い切れないだろう。

マイクロソフトは進捗管理がずさんなことでは天下一品だ。
Vistaのリリースの遅延は数ヶ月というレベルではない。ビルゲイツの超楽観的見通しも含めれば3年は遅れている。
プログレスバーの体たらくを見れば、マイクロソフトの開発陣は進捗を管理したくない、ということはよくわかる。「未完成の状態で時間通りに出荷するより多少時間をかけても完成した状態にして出荷すべきだ」ということなのだろうが、それなら出荷した製品の品質はもう少しどうにかすべきだろうし、下請けソフトハウスがこんな進捗管理だったらもう元受には出入り禁止になるだろう。
日本の製造業は納期厳守で品質第一を守ってきたから世界から注文がくるのだ。今パソコンが使えないと「情報弱者」扱いされるようだが、「パソコンが使える=マイクロソフトの進捗管理の杜撰さをまねしていい」ではないことは意識していきたい。

2010年8月 3日 (火)

バックアップで不具合を出す企業体質を疑う

また間を空けてしまいました。恐縮です。

しかしマイクロソフトのWindows開発チームの精神構造はどうなっているんだ?
信じられない。

Vista Home PremiumがインストールされているQosmioが持ち込まれメンテナンス中なのだが、お客様のデータを最優先に扱うべく必ずバックアップを行なうようにしている。
しかしVistaのバックアップはシステム全体をバックアップすることができないらしい。
Vistaの製品カタログを見ると、Editionの違いで添付されるソフトが異なりHome Premiumでは「Complete PC バックアップと復元」という機能が入っていないようだ。
これも家庭ユーザを馬鹿にした話で、「家庭ユーザはバックアップからの復旧はユーザデータしか認めません」ということなんだろうが、家庭ユーザだろうが法人だろうが、バックアップが重要なことには変わりはなく、万一のトラブル発生時にきちんと迅速に復元できることが重要なのだが、マイクロソフトとしては家庭ユーザのパソコンではそんなことはどうでもいいことらしい。

しかもバックアップの機能として重要なベリファイとロギングがサポートされてない。ベリファイが有効だと、バックアップ終了後にバックアップメディアに記録されたバックアップデータとバックアップ元のファイルとを比較し、バックアップデータが正しく作成されたかどうかを検証できる。ロギングはそういう行為のログが残るということだ。つまり、ロギングがサポートされないというのはバックアップが正しく行なわれたのかどうか知りようが無いということだし、ベリファイがサポートされないというのはバックアップデータの正当性が保証されない、ということだ。つまりバックアップが異常終了し不完全な形であったとしても、そのチェックもなされなければその記録も残らないということ。デタラメ以外のなにものでもない。これはバックアップソフトとして全く体を為していない欠陥ソフトでしかない。

マイクロソフトはどうしてこういう欠陥ソフトを搭載したままほったらかしておくのだろう?いくら家庭用パソコンだからといってデータを不完全な形で保管されてユーザが納得するわけがない。孫の写真、結婚式のビデオ、旅行のビデオ、自分たちのバンドの音源、個人で書いた文章、個人の家計簿、などなど、家庭用パソコンだからこそ蓄積されるデータは大量にある。マイクロソフトはそういうデータを大切なものとは思ってないのだろう。

しかも、マイクロソフトのサイトである「Microsoft Answers」という掲示板でVistaのバックアップの記事を検索して驚いた。バックアップが正常に動作せず復元できない、という記事が多数あるのだ。

バックアップは復元できなければ全く意味が無い。もちろん復元作業に於いてセキュリティとの兼ね合いで問題が発生するだろうということはわかっていることだが、だからといって復元ができないのでは全く意味が無い。欠陥ソフトとしか言いようが無い。

馬鹿にするのもいい加減にしろ。ふざけるな。マイクロソフトのVistaの開発責任者はユーザ不在のこんな糞ソフトをリリースしたことを懺悔しなければ嘘だろう。

なぜVistaが売れなかったのか、総括し公開すべきだ。ユーザ不在であったことを深く反省すべきだ。

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